新約聖書を読む (11) ピリピ人への手紙

なんか、思いつめている。

「わたしにとっては、生きることはキリストであり、死ぬことは益である。」

「キリストのゆえに、わたしはすべてを失ったが、それらのものを、ふん土のように思っている。」


パウロの熱心さはときどき不思議に思うくらいなのだが、これは彼がいままでおこなってきた迫害についての罪悪感ではないだろうか。

直接手を下しはしないものの、イエスのことを教えるものを捕らえて死に至らしめさえしていた男である。その罪悪感を振り払うために、つまり、罪滅ぼしのために伝道していたのではないか。もう、いつ死んでもいいと、自分の死に場所を探していたのではないか。


陰影礼賛

谷崎潤一郎 この随筆は名作だと頭の中にあったのだが、内容をまったくと言っていいほど覚えていなかった。 読んでみると、忘れていたというより、明らかに読んでいない。 厠の話が出てくるが、こんな話を読んでいたら絶対に忘れないはずだ。 陰影礼賛は、たしか高校生の国語の授...