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新約聖書を読む (6) ローマ人への手紙

私は大きな勘違いをしていた。

それは、パウロはユダヤ人ではないと思っていたことである。異邦人のなかから、異邦人に伝道するために選ばれたのだと思っていた。ところが彼はユダヤ人であるどころか、パリサイ派である。モーセの律法を熟知していた人だったのである。

だからイエスを迫害していたのである。それが突然改心する。これは改宗と言ってもいいくらいの大きな転換である。

ローマ人への手紙を読んでいると、戦争が終わって瓦礫の山と化した町に暖かい日差しがさして草木が生えてくるようなさっぱりした平和な気持ちになる。パウロの手紙は皆そんな感じだ。「ところどころ思い切って書いた」と言っているが、もう人間には守るものは何もなくてすき放題やっていいんだと思いそうにさえなる。

この手紙は冒頭に「パウロから」とあるのでパウロが書いたということで間違いないと思うのだが、最後の方に「(この手紙を筆記したわたしテルテオも、主にあってあなたがたにあいさつの言葉をおくる。)」とあるので、口述筆記のようなものだったのだろうか。