2011/10/16

Epiphone Casino


ギターを買った。
Ephiphone Casino
59000円くらいだった。

数年もっていたFender Japanのストラトを手放して数ヶ月、やっぱり淋しくなった。

アンプにつなぐことはあまりないし、つないでもひずませて爆音を出すこともないので、
セミアコがいいなと思っていた。

Gibsonが欲しかったけどやっぱり高いからEpiphoneで妥協した。

帰って弾いてみると、イマイチなかんじだった。
ボリュームなどを調節するつまみをまわすとヨレる。
こんなギターは初めてだ。
まあ音には直接関係ないからそれはいいけど。

ネックの裏に「HAND-CRAFTED IN CHINA」というシールが貼ってある。
中国製だ。日本製だと値段が倍以上になるらしい。
まあしょせんは暇つぶしに爪弾くものなのでそんなにイイモノでなくてもいい。

モノは店頭に展示してあったもので弦がさびていたので張替え、
しばらくアンプなしで弾いてみるがやはりイマイチである。
ストラトやレスポールはアンプなしでもそれなりによかったのだが・・・

zoomのアンプシミュレータを買ってきてしばらく遊ぶ。
シミュレータもリズムがついてたり録音ができてたりと機能が多彩になった。

ギターなんてものは、手にしてみないと良さも悪さもわからないものである。
私は結婚のようなものだと思っている。
見た目はいいね。サンバーストで、お尻の大きい豊満なホローボディーで、f穴(正式名称は知らず)が開いている。

よろしくお願いしますね。


F-hole, 日本語だと F字孔と呼ぶそうだ。この穴は何のためにあるのかふと疑問に思ったが、当たり前すぎるのかあまり情報がない。共鳴した音の出口(サウンドホール)であることはわかるのだが、音を出す目的である。胴が共鳴すればその振動は外に伝わる。ソリッドギターは空洞でもなければサウンドホールもないが、やはり胴が共鳴するし、それだから木材の質などにこだわるのである。ピックアップで増幅するといってもやはりソリッドギターも弦の振動だけを拾うのではなく胴を共鳴させるのである。

サウンドホールは音を出すというよりも「逃がす」役割をもっているようだ。密閉された箱だと、共鳴が乱反射のような状態になり、せっかく振動したものが打ち消されたりするのだろうか。

アコースティックギターやクラシックギターは真ん中に丸い穴で、バイオリンやセミアコギターはF字孔なのはボディの形状によるのだろう。アコースティックギターなどはボディの表面が平らだが、バイオリンやセミアコは丸みを帯びている。この形状からセミアコギターなどははアーチドトップギター、アコースティックギターなどはフラットトップギターと呼ばれる。丸みを帯びているので丸い穴があけられない。そのため横のほうに細長くF字型に穴をあけた。F字である理由は諸説あるがアーチドトップのボディに開けるからというのがいちばん根本の理由であろう。

アーチドトップにすることで、音色がまろやかであたたかみのあるものになるとのことである。だが当然製作は難しく高度な技術を必要とするため高価なのだろう。

casinoにも目立たないが丸みがある。そういえばレスポールはソリッドギターですが丸みがあり、ストラトは平らだった。その辺も両者の音色の違いに影響しているのだろう。

こんなことも、実際お金を払って手にしてみて、ようやくわかったことである。


私はいままでトーンコントロールなど一切やったことがなかった。10と0で音が変わったりまったく出なくなるのはわかったが、それを調整して音色を調整する必要は感じなかった。ボリュームもトーンも常に全開にしていた。

今回あらためて疑問に思ったので説明書を読んでみた。
「全モデルのトーン・コントロールは、トレブル・カット・コントロールです。ノブを逆時計回りに回すとピックアップのトレブル出力がカットされて、ダークなサウンドが得られます。時計回りに全開に回すと、ブライトなサウンドが得られます。」

その前に二つのピックアップについてであるが、二つまたは三つついていて、ネックに近いほうを「リズム」「フロント」ピックアップ、遠い方を「トレブル」「リヤ」「リード」ピックアップと呼ぶが、違いはピックアップの位置だけである。もちろんピックアップそのものを違うものにすることはできるが、販売されているものは大体同じピックアップが二つついている。位置が違うだけで、そのPUが拾う音色が異なり、フロントはマイルドで暗めの重いトーン、リヤはシャープで明るめの軽いトーンとなる。

音色を「マイルド・シャープ」「硬い・柔らかい」「明るい・暗い」「軽い・重い」などと表現することがよくあるが、
これは基音と倍音の比率を言っている。倍音とはある周波数の整数倍の周波数の音のことで、たとえばギターのA弦をはじいた時に440Hzの振動と同時に880Hzとか3倍とかの振動が同時に発生する。基本が強ければ「マイルド」「柔らかい」「重い」「暗い」感じに、倍音が強ければ「シャープ」「硬い」「明るい」「軽い」感じになる。
フロントPUは振動する弦の中心よりにあるので基音を強く拾い、中心から遠いリヤPUは倍音を多く拾うのである。

そしてピックアップセレクタのスイッチにより、どちらか一方だけをオンにするか、両方オンにするかの3通りの選択ができる。ストラトのようにPUが3つある場合は、「フロントのみ」「フロント+ミドル」「ミドルのみ」「ミドル+リヤ」「リヤのみ」の5通りが選択できる。

私の場合、ひずませてリズムギターとしてバッキングする場合は「軽め」、クリーントーンのときは「重め」にする程度である。あとは使用するエフェクトによって適当にいじって気持ちいい感じの場所を探す程度だ。

私もギターマガジンをよんだり、いろんな人がトーンについて語るのを見聞きしていたが、あまりこの手のことにこだわりすぎると演奏家でなくエンジニアになってしまうので深入りしないようにしている。