2019/03/29

ピエール瀧

ピエール瀧がコカイン使用で逮捕された。

そのことを知ったのはtwitterであったが、コカインという名詞にちょっと驚いたが、
ピエール瀧がコカインをやっていた、ということについてはなぜか、
「やっぱりな」と感じた。

電気グルーヴという名前は知ってはいたが、その音楽は聴いたことも聴いてみようと思ったこともない。

やっぱりな、と感じた最も大きな理由は、アウトレイジでの彼の演技を見たことだ。

演技というか、彼の役柄。

あくまでも映画の中での配役で演技にすぎないのだが、
今までみた映画、ドラマ、漫画、小説、あらゆる創作物のなかでも、
あんなに醜い、悪い、みっともない役は見たことがない。

武の映画は好きだが、アウトレイジは嫌いだ。
どうしてああいうものを撮るようになってしまい、
どうしてあんな映画が売れるのだろう。

瀧の役がああいう風になったのは、やはり彼のもつ雰囲気というか、
性格、にじみ出るもの、そういうものからなんとなくエスカレートしていったのではないだろうか。

椎名桔平とか西田敏行とかではあんな役にはならなかっただろう。


薬物使用については、あまりかっこいいものではないとは思うが、
人として許せないとかいう感情はまったくもたない。

逆に、善人ぶって、やりたくても勇気やカネがないだけの奴らが騒いでいるのが不愉快なくらいだ。


2019/01/12

カメラを止めるな!

非常に話題になっていたが、ストーリーとか漏れてくる映像に魅力を感じず
観ないでいた。

年末に旅行した時に飛行機で上映していたので観た。

監督・脚本は上田慎一郎という人。全く知らない。


「ゾンビ映画を撮影していたら本物のゾンビが出てきた」という話であることは聞いていたが、

それをユーモラスにあるいは意表をついた形で描いているのかと思ったら、

本当にそのままの話だったのでガッカリした。

何があんなに騒がれたのかよくわからない。


私は恐怖映画とかグロテスクなシーンというのは嫌いだ。

美しいものも醜いものも、さらりと描いて欲しい。



ホラー映画というようなジャンルが好きな人には、ハンディカメラで撮ったチープな映像がかえって生々しく怖くみえた、みたいなことなのだろうか。


クリード2

原題は Creed II
邦題は「クリード 炎の宿敵」

前作(といっても監督が違うが)クリードがとても良かったので楽しみにしていた。

今度の相手はドラゴの息子。

前作ではロッキーがタオルを投げなかったことを悔いるシーンがあり、
(今作でもあった)
まるで「自分がアポロを殺した」みたいに後悔しているのだが、
アポロが戦った相手はドラゴである。

ロッキー4では「アポロはドラゴに殺された」かのような描かれ方になっていた。
そしてロッキーがドラゴと戦って勝つ。

そのあらすじを聞いたときに私はくだらない、と、みる気にもならなかった。

しかしロッキー4は公開後数年経ってから観て、シリーズ最高傑作かというくらいに
感動した。

ロッキーについては、クリードの時に書いたが、もはや単なる映画ではない。
今の大人でロッキーを知らない人はどれくらいいるのだろうか?


ロッキーとドラゴの対決は決して仇討ちなどではない。

そして今回の因縁の息子同士の対決もやはり、仇討ちではない。

しかし二人が戦う背景にはたくさんの因縁や動機となるでき事が存在している。


今作はロッキーシリーズの中でも人情に訴えるシーンが非常に多く、
サクセスストーリー的な要素は非常に少ない。

むしろライバルのドラゴ親子とか娘の誕生にまつわるでき事とか、ロッキーと息子の関係とか、
そういうことについての物悲しさが重点的に描かれている。

監督はスティーブン・ケイブル・Jr. という人だが全く知らない。

脚本はスタローンとジュエル・テイラーという人。

そして「ストーリー」シルベスタースタローンというクレジットがある。



感動はしたのだが、ドラマが乱立していて焦点が絞られていないような印象を受けた。

観る前から冒頭を観ているくらいまでは、あしたのジョーの金龍飛戦やリングにかけろの辻本戦のような、相手役の悲劇がテーマとなった作品なのかと期待したが、そうではなかった。

アドニスがチャンピオンになり結婚し子供が生まれる。
主人公のドラマを描かないわけにはいかない。

ドラゴはあくまでも敵役でそのドラマはほんのさらりとしか描かれなかった。

ストーリー、脚本、監督という3つの役割に3人がクレジットされている。

おそらくこの3人の意向が配分されたのだろう。

というか、スタローンの原案があって、それを今、商業映画として上映するために必要なカタチに仕上げるために、二人が関わったのではないだろうか。