2015/12/31

Creed (クリード チャンプを継ぐ男)

アポロの息子の物語と聞いて興味を持った。

ロッキーの人気に便乗して作られた映画じゃないかと思ったが評判がよいので観に行くことにした。
なにしろロッキーには思い入れがある。もちろん全部観ている。
私にとって、ロッキーとは単なる映画ではない。おそらく、私の世代ではそういう人が多いだろう。

今はスターウォーズの新作が話題でその陰に隠れたような形になっているが、
私はスターウォーズはもちろん知っているが実は一作も見たことがなく、
まったく思い入れもない。


監督はスタローンでも1と5を撮ったアヴィルドセンでもなく、ライアン・クーグラーという若い監督である。
私は作品を見たこともないし名前も知らなかった。


アポロの息子を演じる役者はマイケル・B・ジョーダンといい、もちろん黒人である。
この俳優も知らなかった。というか、スタローン以外誰もしらない。
もうエイドリアンもポーリーもいない。

アポロの息子は実子ではなく、私生児だった。

彼がボクシングをやろうと、それもプロになろうとする動機とか、トレーニングしてタイトルマッチをするまでになる
過程とかはちょっと駆け足な感じもしたが、
アポロの息子がボクシングをやることにもちろん疑問など感じない。


アポロの奥さん役は4とかで演じた女優ではなかったが、少年院に面会に来る彼女の顔を見ただけで涙が出て、
それからほとんどずっと涙が流れっぱなしだった。


いい映画だったとは思うが、なんせロッキーだから、アポロの息子の話だから、感動するのは当たり前というか、普通の映画と同じようには見られない。


映像や演出は非常にクールで落ち着いていた。
音楽も過去のロッキーほどメロディアスだったり鼓舞するようなものではなく、
いわゆるブラックミュージックと呼ばれるものがほとんどで、「アツい」ものではない。

しかし、もう設定自体がアツすぎるので、それでよかった。


ボクシングシーンは素晴らしかった。タイトルマッチの相手役は本物のプロボクサーだそうだ。
リングアナウンサーはあのジミーレノンジュニアで、たぶんミットを受けていたコーチも本物のコーチだろう。

リアリティは今までのロッキーシリーズとくらべものにならないくらいだ。


この映画の主人公はアポロの息子アドニスなのだが、
やっぱりロッキーの映画だ。私にとってはこの映画の主人公はやっぱりロッキーだった。
彼はもちろんもう戦わず、老眼鏡をかけてすっかりいいおじいちゃんになっているのだが、
私はこの映画を見ていてアドニスが強くなって栄光を勝ち取ろうとする姿よりも、
ロッキーのほうにどうしても感情移入してしまう。

観客は年配の人が多くて、すすり泣きもそこらじゅうから聞こえた。

・・・まだこの映画については冷静に語れそうもない。

2015/11/22

New Guitar

ギターが欲しい。 エレキギターが。 今までエレキギターは何本か買ったが、すべて手放した。 

最初に買ったのはZO-3。 1992年ごろ。 2万円くらいだったかな・・・。 あまり弾かなかった。

 次に買ったのが、GibsonのLes Paul Custom。 1996年頃16万くらいで買った。 定価は26万。 ほとんど見えないちょいキズということで安くなっていた。 完全な衝動買い。 エレキギターが欲しいなとはだいぶ前から思っていたが、 16万も払うことなど、冷静な状態だったら絶対にできなかった。 その後何本かギターを弾いたが、 価格のとおり、音、弾きやすさは別格だった。 そのよさは手放して安いギターを何本か弾いて初めてわかった。 所持していた期間は、3年くらいだったろうか。 この間に、ドラムマシンとMTRを使って、 簡単な作曲をしたものは今でもとってある。

 手放す前に、知人からTokai Les Paulをもらった。タダで。 LP80とかいうやつ。 あまり弾かなかった。 音はGibsonには全然劣ると思った。 くすんだような曇ったような感じがした。 響かないというか。 カネがなくなったので、これも売ってしまった。

 次に買ったのは、Fender Japanのストラト。 2003年頃 62USなんとかというやつで、TXじゃないやつ。 色はサンバースト。 価格は5万円くらい。 けっこうよかった。 軽くて、弾きやすかった。 ピックアップを3つともlace sensor goldに換えた。 とても気に入っていたが、 カネに困って泣く泣く売った。

 Tokai LPを売ったのも同じ頃だ。

 次は、Epiphone Casino 2010年ごろ 4万くらいか。 これがひどかった。 なんというか、今まで弾いてたのはFMラジオで、 昔のAMラジオのような。 曇った、にごった音。 トーンやボリュームのツマミがヨレている。 匂いもなんか変なにおいがする。Epiphone Casinoにも中国製と日本製があって価格が倍くらい違う。日本製はけっこういいようだが、私が買ったのは中国製のほうだった。 レスポールはすごくいい匂いがしてうっとりしたが。 3ヶ月くらいで売ってしまった。 二度とエピフォンは買うまいと思った。

 2013年に、またFender Japanの白いストラトを買った。 ST-STDとかいうやつ。4,5万だった。 USAのAmerican standard stratoと弾きくらべたのだが、 ほとんど違いがわからず、Japanのにした。 一人で部屋でちょこちょこ弾くには十分で、 気に入っていたが、やはりカネがなくて1年ほどで売却。


 最近はギターが欲しくてたまらなくなっている。 しかし、常時金欠なので、また売り払うハメになるのだと思うと、 もったいなくて買えない。 思い切って2万円くらいの格安品でいいかなと思ったりするが、 安物買いのゼニ失いが一番嫌だ。 グレッチとかリッケンバッカーとかも一度弾いてみたい。 最近出たGibsonのレスポールの安いのも興味があるが、 Gibsonは品質低下のうわさをよく聞く。 どうしよう・・・

2015/08/02

Mad Max2:The Road Warrior

1がよかったし、うわさでは2が最高傑作という声が多かったので期待して観たが、
期待はずれだった。

1の方が全然よい。

監督とか、製作者側は1の予想以上のヒットに驚いて、さらに味をしめて、続編を製作したのだろうが、1で何がウケて何が足りなかったかを勘違いしてしまったように思う。


2では、話のスケールが大きくなって、登場人物も増え、人間関係もやや複雑になっている。

1はmaxとその家族達だけの狭い世界とそれを脅かす凶悪な人物達との対決であったが、
2ではある団体とそれを襲う凶暴な連中との戦いに傭兵のような立場で協力することになる。

この構造はこないだ映画館で観た fury roadとだいたい同じだ。

fury roadは、2をさらにスケールをでかくして、副主人公的な人物の存在感が強くなっていて、
Maxがほとんど脇役になっている。


カーアクションとか、暴徒達の髪型や服装の奇抜さ、異様さ、爆発シーンの規模の大きさなど、
そんなものはどうでもよい。

しかし、どうもmad maxシリーズはそれらを追求する方向に走り、観客もそこそこそれを喜んで、興行的には大成功となったようだ。


でも私には、あまりに作られた感が強すぎ、リアリティや緊張感がなくて、つまらなかった。



途中で、「サービスシーン」がある。

疾走する車がテントをひん剥くと中にカップルがいて、

男の上にほぼ裸の女がまたがっているのだが、その女のアレがちらりと見える。


こんな下衆なことをするのも興ざめだ。

なんどもそのシーンを繰り返して観たけど・・・。


3は駄作との評価ばかり目にするし、たぶん観ないだろう・・・。


2015/07/25

ラーゲルクヴィスト 「バラバ」

岩波文庫。

ずいぶん前になるが、これを映画化したものを見たことがあって、ちょっと印象に残っていた。

いつか原作を読んでみようと思っていた。


作者はラーゲルクヴィストという、スウェーデン人だ。

全然どういう人かわからない。

今まで彼に関する話を聞いたこともない。ノーベル賞までとっているというのに。



バラバはイエスと一緒に十字架につけられていたが、慣例により罪を許された男だ。

そのときの話は福音書に書かれている。「イエスではなくバラバを許せ」というのは、

当時のユダヤ人たち、神を信じていた人たちが怒り交じりに主張したことだ。


もちろん、人々はその事に関してイエスやユダヤ人、またはピラトなどに注目した。

この小説は、誰もがどうでもいいと思っていた、バラバのその後を描いたものだ。


イエスの素性すらあやしいのだからバラバに関してはもっとあやしい。

でも、相当の悪人だったようだ。何人も人を殺して略奪を繰り返すような男だったらしい。

どう考えても、許されるべき人間ではなかった。



映画では、ローマで見世物として剣をもって戦う闘士という設定になっていたと思う。

彼は連戦連勝、不死身となるのである。


イエスの代わりに罪をゆるされて不死身となる、ということに感心したのを覚えている。


しかし、小説にはそういう話は出てこない。

許されたバラバはぼんやりとして、別に今までの悪行を悔いて劇的に改心するわけでもない。


むしろ、虚脱状態、いける屍、余生のような状態で生きている。

そして最後は、放火事件が起こり、それに加勢して死刑となる。









2015/07/20

amazonの買取サービス

うわさを聞いて、カネがなかったので、やってみた。

古本屋に本を売ったことは何度かあるが、ほとんどカネにならない。
100円になるのも、ごくマレだ。

CDはディスクユニオンでけっこういいカネになるのだが、
最近はCDをすっかり買わなくなったので、売るほどない。


本18点、CD2点を送付した。

送付前に、amazonのサイトで買取金額を確認する。
「非常によい」「良い」「可」などの状態により金額が変わる。

まず自己査定をして、一覧を印刷し、身分証明書のコピーを同封して、
集荷依頼をする。

集荷は申し込みの翌日くらいに来てくれる。

金曜日に発送して、月曜日は祝日だったのだが、月曜の昼前に結果が出た。
休日でも査定してくれるのだろうか?

自己査定では1万3000円ほどだったのだが、1万円くらいになった。

買取不可のものが6点あった。

それにしてはまあまあの金額だ。

さすがアマゾン。


が、銀行に代金が振り込まれるまで1週間から2週間だという。

それは遅い・・!

(追記)
休み明けの翌々日に振り込まれた。
買取不可の品物は数日後に帰ってきた。

現金で買ってくれるのは初回だけで二回目以降はアマゾンギフト券になるようだ。

が、もう売れるものなど何もない・・・

2015/07/12

MAD MAX

コンビニでDVDを買った。

殺伐として無味乾燥な世界。

砂漠の中に果てしなく伸びる道路、そこを走る暴走族と警官。



動物とか、老婆とかのワンポイントが救いになっている。

最新作ではなかったか、効果的でなかった。


残酷なシーンは露骨ではなく、ある程度暗示的に描写される。


これも、最新作にはなかった。


まあ、特に何も得るところのない、想像していたとおりの映画だった。

描き方が、思っていたよりよかったけど。


妻子が追われて殺されるまでは、恐怖映画のようだった。

2015/07/11

MAD MAX: FURY ROAD

twitterでおもしろいツイートをする人がおもしろいと言っていたので見てみた。

日曜日、ちょっとした仕事があって終わった後、新宿ピカデリーで見た。


マッドマックスは確か私が中学生の時最初の作品が公開され、友人の間ではおもしろいといわれていたようなかすかな記憶があるが、観たことはなく、ストーリーなどをきいてもまったく見ようという気にならなかった。


観ている間は退屈はしなかったが、正直言って面白くもなんともなく、期待はずれだった。

登場人物たちが追ったり追われたり戦ったりしている理由がよくわからない。


一番興ざめだったのは、主人公たちがどこかへ向かって突き進んでいたと思ったら、いったん通り過ぎた場所へ引き返したところだ。


まあ、わたしは起承転結がはっきりした、胸のすくようなアクション映画とかはだいっ嫌いだけど、たまにはそういうのでも観るかと思って行ったのでがっかりした。

2015/06/20

garagebandのsmart楽器のコードのカスタマイズ

今日、garagebandで遊んでいたら発見をした。

楽器を選ぶときに、smartguitar など、なでるだけでコードを弾けるものがある。

しかし、コードの種類が限定されていて、カンタンな曲しかできないなと思っていた。

しかし、このコードはカスタマイズできるのだ。


右上のスパナのアイコンをタップするとSettingsのメニューが出る。
(私は英語で使っている)

Edit Chords を選ぶと・・・






Custom Chords が作れる。G7 とか。




C#m7 on B とかもできる。

2015/05/16

Del Shannon / Runaway

ある夜、iPodでランダム再生をしながら近所のコンビニへ傘をさして歩いていた。

ドラムスティックをカチカチとたたいてカウントを取るのから始まって、いい雰囲気のイントロがながれた。

これはいいな、誰だろう?ヤードバーズか?と思った。

しばらく聴いても誰のどの曲だかわからないのでiPhoneをみると、Traveling Wilburysの Runawayであった。

Traveling WilburysはDylanが歌ってるものばかり聴いていたので、この曲は知らなかった。

ボーナストラックであった。


知らない曲だと思ったが、すぐにあああの曲か、とわかった。


Del ShannonのRunaway である。

ただ、曲自体は知っていても、誰が歌っていてタイトルが何なのかはうろ覚えだったので調べた。



Traveling Wilburysはロイオービソンが亡くなった後、新しく加入するメンバーとしてうわさされていたあるミュージシャンが自殺し、それが理由かはわからないが、活動は終わった、ということは知っていたが、それがデルシャノンであり、あの「ワーワーワーワー」の曲の人だったのか、というのはあらためて知った。


この曲が録音されたのがいつなのかはわからない。

デルシャノン追悼のようなことだと思うのだが、定かではない。


しかし私はこの曲、Traveling Wilburysの演奏したこのバージョンが大好きになって、通勤時にずっとリピートして聴いている。

ボーカルが誰だかわからなかったが、調べたらJeffrey Lynneであった。

Wilburysはディラン、ロイオービソン、トムペティ、ジョージハリスンはすぐにわかるので、
それらの誰でもないということは、あのグラサンをかけたカーリーヘアのあいつか、
とは思っていたのだが、名前もよく知らなかった。

Jeffrey Lynneは元エレクトリックライトオーケストラだそうである。

ELOか。ELOも、名前くらいは知っているし、曲を聴いたことはある、という程度だった。



WilburysのRunawayは、原曲に忠実にカバーされている。

keyも原曲と同じ、速さもだいたい同じくらいじゃないだろうか。


Del Shannonはかなり早い時期から心を病んでいたようである。

画像で表情を見ても、確かにあまり幸せそうな、いい人そうな顔はしていない。



ところで「runaway」という語であるが、

これは run away ということで、「走り去る=逃避行(する)」みたいなイメージを持っている人が多いだろうが、微妙に、違う。

まず、この単語は「run away」という二語ではなく、「runaway」の一語である。

そして、動詞ではなく、形容詞または名詞である。


歌詞

As I walk along,
I wonder what went wrong,
With our love, a love that was so strong.
And as I still walk on,
I think of the things we've done
Together, a-while our hearts were young.

I'm a-walkin' in the rain,
Tears are fallin' and I feel the pain,
Wishin' you were here by me,
To end this misery

And I wonder--
I wah-wah-wah-wah-wonder,
Why,
Why, why, why, why, why she ran away,
Yes, and I wonder,
A-where she will stay-ay,
My little runaway,
Run, run, run, run, runaway.


a-walikin' という語があるが、ボブディランの初期にもよく出てくる( times they're a-chanigin') とか。

進行形の前に a- が付くのは、古いいいかただ、みたいなことをどこかで読んだのだが、
今調べたら単純にそういうことでもないみたいだ。

さらに、a-while とか a-where なんて語も出てくる。



歌詞も気に入ってしまい、ほとんど暗誦できる。

こんど、自分でもカバーしてみようかと思っている。


2015/04/25

木村政彦

twitterで梶原一騎のbotをfollowした。

梶原一騎節というものはほとんど私の血肉と化していることをあらためて実感した。

何か梶原一騎原作の漫画が読みたいなと、漫画がたくさんおいてある喫茶店に入ると、
「男の星座」があった。

これは昔ちらっと読んだことがあるが、絵も話も気に入らず、すぐやめてしまい、
どんな話だったのかも覚えていない。

最初に、梶原一騎の最後の作品である宣言が書いてあって、へーそうだったのか、と
あらためて読んでみた。

力道山と木村政彦の試合の話から始まる。

金的をけられた力道山が木村をメッタ打ちにして勝ったが、

それを観ていた大山倍達がその場で力道山に試合を申しこんでいて、

その場に梶原一騎もいる。


そんなことがあったのかと、あわてて調べてみたら、全部実話であった。

力道山が木村をメッタ打ちにする映像もyoutubeで観れた。


力道山のことはもちろんしっていたが、木村政彦のことは、聞いたことはあったような気はするが、

戦う姿はもちろん、顔すらも初めて見た。


そして、すっかり感心したというか、いわば、「惚れて」しまった。


なんといういい表情なのだろう。

鮮明な映像はもう柔道をやめてショーとしてのプロレスラーになった以後の、
いわば全盛期をすぎたものしかないのだが、
それでもいい顔をしている。


エラが張って、目尻はさがっている。

いつも穏やかな表情だが、殺気というか迫力というものがみなぎっている。

今はそういう場合「オーラ」という言葉が使われるようになったが、オーラなどという
かわいいものではない。



2011年に「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」という本が出版されてベストセラーになり、
木村政彦の名があらためて知れ渡ったそうだが、私はまったく知らなかった。

今回知ったのも、「男の星座」を通してである。



木村政彦の人生は、晩年はあまり幸福ではなかったようである。

力道山もケンカで刺された傷がもとで死んでいる。

梶原一騎も晩年は悲惨な人生だったと聞いている。

矢吹丈、星飛雄馬、伊達直人もみんな悲劇のヒーローだ。




力道山と木村政彦の試合は、お互いに八百長で合意していたのに力道山が金的蹴りに逆上して本気になったと言われているようだが、

私は、もしかしてあれは木村がワザとやられたのではないかと思った。

力道山の「空手チョップ」なんて、ほんとうは効かないんじゃないか?

木村がたおれて血だまりができた、という話も聞いたが、それもどこかに仕込まれていたニセモノの血じゃないのか?

などと。


木村政彦の数々の伝説を聞くと、それくらいのことは平気でできただろうと思う。

2015/02/15

A Hard Day's Night

最近ずっとハードデイズナイトを聴いている。

初めて聴いたのは中学生の時、ジョンレノンが死んで2年くらいたった時だ。


あまりに有名で、たいした曲でもないけど、あらためて聴くとやっぱり名曲だと思う。

この曲のイントロはどんなコードか?というのが話題になったことがあった。


これもあらためてどういうことだったんだっけ?ピアノが入ってたんだっけ?

と、調べてみたが、結局

FonG

Dsus4

Dのベース音

が重なっているらしい。


ギター一本で弾くなら、Dsus4 on G で、ほぼ同じ感じになる。

私がもっているコードブックではDsus4となっていて、明らかに違うなあと思っていたのだが、

決定的な違いはG音の有無だけだった。



さて、もうひとつ、この曲の歌詞も気になった。


It's been a hard day's night


まあ、「忙しくて寝る暇もない」みたいな意味だろうとは思っていたのだが、

この冒頭の1行は、文法的におかしいか、非常に珍しい表現ではないのか。

単に忙しかったなら、It was a hard day. となる。

何日も忙しい日が続いたなら、

Those were hard days.


It's been a long time という表現があるけど、It's been a hard dayというのはきいたことがない。

「ハードデイズ(ナイト)」とカタカナで書くと複数形かと思ってしまうが、これは所有格である。


おそらくこの歌詞は、言葉遊びのようなもののはずだ。


「当たり前だのクラッカー」みたいなね。

2015/01/25

江戸川乱歩

小説はめっきり読んでいない。

細雪は去年のうちに読んでしまおうと思っていた。

8月に中巻を読み終わって、あとは下巻だけだ、まあ年末までには読めるだろう、

と思っていたが結局読めなかった。


細雪は、あんまりおもしろくない。ときどきおもしろいエピソードが出てくるのだが、

全体的にあまり劇的でないのだ。関西風な、薄味な感じなのだ。


それが谷崎の描きたかった世界なのかもしれないが。



さて、今朝の日経新聞に、江戸川乱歩についての記事が出ていた。

亡くなって50年たつとかなんとか。


私は小学生のとき、少年向けに書き直されたという、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを全部読んだ。

とても面白かったのだが、私にとって江戸川乱歩は漫画やテレビ、つまり、仮面ライダーとか、あしたのジョーとか、宇宙戦艦ヤマトとか、天才バカボンとか、そういう世界と同じようなものだった。

江戸川乱歩は、私にとっては文学ではない。


今朝の新聞記事でも夏目漱石と並べられていたが、だんだん彼の評価が高まっているように感じるが、私は江戸川乱歩はあくまでもエンターテイナーであって芸術家ではないと思っている。


別にエンターテイナーが劣等なわけでも、芸術家が高等なわけでもないが。


しかし、私はここ数年、「高尚と低俗の違いは何か」ということの答えがわかりかけている。

AKB48とベートーベンの何が違うのかということが。


だから、江戸川乱歩と夏目漱石は違う、ということも、私は確信しているのである。

説明するのは難しいが。


uffizi

最近全然本を、小説を、読んでなくて、書くことがない。

そういえば、12月にuffizi展を観にいった。

このブログはいわゆる「芸術」についてのものなので、絵画についても書いていいのだ。

が、時間が経ってしまって、印象が薄れてしまっている。


絵画を観ることなどめったにない。数年に1度くらいだろうか。


uffizi展は、ほとんどが「宗教画」であった。イエス、マリア、聖ペテロ、パウロ、とか。

目玉はボッティチェッリである。


彼の名は学校の歴史の教科書で強調されていたが、私はボッティチェッリという人の絵がそんなにすばらしいものだとは、今までは思っていなかった。

なんだか硬直したような、無表情な、何が「ルネッサンス」なのか、という感じだった。


しかし、uffizi展で並べられていた同時代の画家たちの絵と比べてみると、ボッティチェッリはやはり何か違った。


リアルだとか、生き生きとした表情とか、そんな単純なことではないのだが、私にはそのようにしか表現できない。


でも、私は「ルネッサンス」というものを、すばらしいものだと思っていない。

フランス革命とか、民主主義とかも。


その前が暗黒時代だったとも思っていない。

ペストが流行ったのはいいことではないが、疫病が蔓延したら暗黒時代だというのは、それこそ迷信ではないか。