2020/09/09

結婚の美学的妥当性 「あれか、これか」5

 キルケゴール著作集の3、

第二部(上)


ずいぶん時間がかかった。

寝る前に寝床で少しずつ読んでいたがようやく読み終わった。


「あれか、これか」は、結婚がテーマである。

3/4を読んだので、もうどういう本なのかは大体わかってきた。


結婚について書かれた本と言えば、スウェーデンボルグの「結婚愛」という本を、

読んだことがある。


キルケゴールもスウェーデンボルグもキリスト教徒の立場から結婚を語っている。


スウェーデンボルグは結婚とは男女にとってあるべき神聖な関係、

それによって初めて神が創造した目的を果たす、みたいなものとして語られていた。


「結婚の美学的妥当性」だけを見れば、ほぼ同様の立場であるが、

「あれか、これか」は自由奔放な恋愛を賛美するような部分もあれば、

婚約者をもてあそぶかのような誘惑者の立場からの部分もあり、


総合的には、「私がどうして結婚することをやめたのか」

という弁明となっている。


醒めた目で見れば、何をそんなにクヨクヨ考えているのか、

といいたくなる。


キルケゴールは結局、結婚することが怖かった。

妻を愛しぬくことができるだろうか?

結婚する資格があるか?


みたいなことを、正当化するために、複数の人格を想定して

1人で議論ごっこをした。


みたいなもの。


さあ、最後の一冊。