スタンリー・キューブリック監督
1960年
この映画は高校生の時に夜中にテレビで放送されたのを観た。
たしか前半後半2回に分けられていたような記憶がある。
とても感動して、日記帳のようなものに感動したと書き付けた。
それからレンタルビデオなどで映画はちょくちょく観てきたが、
好きな映画はときかれたらスパルタカスと答えよう、と思うくらいだった。
キューブリックの映画で初めて見たのは2001年宇宙の旅で、
これも高校生の時だが、これはテレビではなく、映画館でリバイバル上映されたのを
友達と観に行ったのである。
スパルタカスと2001年を観たのはほぼ同じ頃だということになる。
2001年はよくわからなかった。
その後時計仕掛けのオレンジ、フルメタルジャケット、シャイニングなど、キューブリック作品を観るたびにすごい監督だなあと感心した。
スパルタカスについては若いころ観て感動した映画だというのはずっと残っているのだが、さてどんな内容だったかと思い出してみると全くと言っていいほど記憶がない。
最後にスパルタカスが十字架についているシーンだけは覚えていたが、
それ以外は何も覚えていない。
今回DVDを買って観たのだが、印象に残ったシーン、セリフ、登場人物などああ、こんなのあったな、というものすら全くと言っていいほどなかった。
さて、内容について。
スパルタカスの反乱がローマ軍に鎮圧され、「スパルタカスという奴隷を処刑すればほかの奴隷は許してやる」みたいなことが言われると、奴隷たちが次々に「私がスパルタカスだ」と名乗るシーンがある。
これは最近テロ事件があった時に「私がシャルリー」だとかいうハッシュタグがつけられるなどと同じようである。
さらに、これは以前にも思ったことであるが、十字架につくスパルタカスはキリストを連想させる。
スパルタカスとキリストは何が違うのか。
今回思ったのだが、
キリストは「私は神だ」と言って十字架についたというのは、もしかして、
スパルタカス以外の奴隷が「私がスパルタカスだ」と名乗り出たのと同じようなことだったのではないか?