2010/03/23

La dolce vita



新宿を歩いていたらミニフェリーニ映画祭のようなものをやっているのを見つけた。
ちょうど何して時間を潰そうかとおもっていたところだったので、タイムテーブルを見たら、
8 1/2が上映中で、1時間後に La dolce vitaが始まるところだった。
本当は8 1/2が見たかった。あの映画は好きな映画で、よく覚えてもいる。
dolce vitaの方は観たことは観たのだが、わけがわからず、おもしろくもなかった記憶があるので、
いい機会だから見直してみようと思った。

観客は結構はいっていて、小さな映画館だったが7,8割くらい席がうまっていただろうか。
100人前後というところだったかな。
この映画は約3時間ある。途中で寝ちゃうかな、もしくはオシッコ行きたくなって退出しちゃうかな、
と心配していたが、だんだん引き込まれていって、最後まで集中してみることができた。
観たはずなのに、覚えのないシーンがいくつもあった。
特に最初にヘリコプターでイエスの像を運ぶと言う強烈なシーンを、覚えていなかった。

この映画は、難解とされているようだが、難解というより、意味がないのだと思う。
フェリーニが何を言いたいのかわからないのだが、別に何を言いたいわけでもないのだと思う。
主人公のマルチェロは女たらしというか、自由人というか、クズというか、
酒を飲んでの夜中のランチキ騒ぎが描かれる。
しかし、卑猥なシーンもないし、人生に絶望して快楽に走る人間の苦悩なんてものでもなく、
あっさりと描かれている。
登場する俳優女優達は有名な人ばかりのようだ。
特に、Anouk Aiméeはきれいだった。
1960年の作品で、彼女は28歳のときだ。

あと、マルチェロの同棲相手で、自殺をはかる女もきれいだった。