2008/12/13

オールザットジャズ

これもタイトルだけはよく聞くのに観ていなかった映画のひとつである。
生涯指折りの二日酔いで寝ていることもできないくらい気持ちが悪く、テレビのチャンネルを回していると偶然やっていた。
ジャズとは全く関係のない映画だった。影武者とこの作品の二つが同時にカンヌグランプリだったそうだ。
村上春樹が好きそうだな。
でも俺はきらい。

例によってネットでレビューを探す。非常に評価が高い。まあ、カンヌグランプリだからな。否定はしにくかろう。「8 1/2」と比べる人が何人かいてパクリと言っている人までいたが、自伝的かつメタ映画っぽいところは確かに同じだが、私がこの2作品から受ける印象は太宰と三島くらいに違う。そして太宰と三島も似ているという人がけっこういるんだけど、この二人が似てたら日本人作家の作品全部似ちゃうだろ。

主役の俳優はどこかで見た顔だと思ったらジョーズの主演。フレンチコネクションにも出ている。この映画を撮ったときに47歳。

私は「踊る」ということを知らない。一人でちょっとふざけて踊ることはあるが、人前では絶対できない。ダンスよりもスポーツのほうが美しいと思う。

でもそういう合理的でも合目的的なことでもないものこそが芸術であり美であるというのが、オトナになってわかったことである。