2008/12/06

シティオブゴッド

この映画は公開当時話題になった。たしかタランティーノが売れ出した頃だ。
レンタルして見て、衝撃を受けたのだが、何か釈然としないものがあった。
今見ていてその理由がわかった。

わたしはヤクザ物、アウトロー物が好きである。
この映画も一見そのようであるが、決定的な違いがある。
それは彼らが自分の快楽のために悪事を働き、カタギの人間を殺してカネを奪っているところである。
これはただのケダモノ、なんのポリシーもない野獣、人間ではない。
こういうものには共感できない。

ラブホテルで最中のカップルを襲ってカネを取るなんて、卑怯にも程がある。
しかもそのカップルを撃ち殺してるんだぜ?

こんな映画が売れてる世の中もどうかと思う。多分中国では上映許可されないだろう。

生きていくためには悪事もやむをえない、宗教や法律なんか体制が無辜の民衆を押さえつける道具だ、そういう発想を憎む。

運転手に銃を突きつけて逃げるカップル。男が警察に捕まり撃たれているのにそのまま車で逃げて降りようともしない女・・・。

兄貴を殺した男が元締めをしているヤクを買ってそれを使って女を口説こうとする写真が趣味の気弱な男・・・。

子供に悪口を言われて逆上し子供を使って子供を殺させるスラムの自称支配者・・・。

後味の悪い映画だ・・・
子供使って何やってんだよ

この映画撮った監督とか脚本家とか、ちょっと儲けたかもしれないが
今頃干されてるぜきっと。

みんなの反応はどうかと、アマゾンのレビューなどを読んでみたがほとんど絶賛している。
「ブラジル人は人を殺しても陽気で爽快」「残酷なのに不思議と後味が悪くない」などと言っている。
あのね、これは実話に基づいてるんですよ?爽快だの言うところじゃないでしょ?
後味が悪くないって、どんだけ鈍感で理性マヒしてんだよ。

実話に基づいているという事が、さらに俺にこの映画を嫌いにさせた。